書きかけのまま放置していたブログ。FFGホールのリサイタル後、頭の中を整理するのに丸一週間の歳月を要してしまいました。僕にとっては稀な事で、今まで出演したコンサートを振り返ると、どんな演奏をした時でも、図々しく、むくっと立ち上がっていましたから。しかし今回のリサイタルでは、もうすぐ30歳の節目ということもあるのだろうか。レパートリー、スケジューリング、肉体的・精神的なコンディションの整え方について考え直した点は多かったです。留学を終えて帰国してからは(そう、このブログを初めてから)かなり急ぎ足でピアノに向かっていた気がします。綿密、熟成、遊び。自分の録音を聴くのが大嫌いだけど、意を決して耳を澄ませば足りないものがドカンと目の前に浮かんだ。あっちに行き、こっちに行き、いろいろな人生経験が結実してピアノ演奏をより豊かにするのは間違いない。でも結局はひとつのピアノを前に10本の指で何とかしなくちゃいけない。チャンスは一瞬しかないわけだ。大変だよなと思う。想像するだけで、泥のようになって眠り込みたくなります。
ともあれ、地元で開催したソロリサイタルは興行的な面では予想外の成功でした。450人を超えるお客さんが来て下さったようだし、コンサートを通して繋がりが広がったのは何よりでした。リサイタルを応援して下さった皆さん、本当にありがとうございました。今後の活動にも是非注目して下さいね。今ぼんやり頭の中にあるのは、バッハが弾きたいということ。同級生に頼まれていた結婚式のピアノ演奏。もう来週じゃないか。ここはひとまず、バッハにしようと思います。
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