ホリゾント 秋のコンサートを終えて

11月最後の日曜日がなんとなく過ぎようとしています。一ヶ月をやりきったので、年末に向けてもうひと頑張り。金曜日には福岡あいれふホールで開催された「ホリゾント 秋のコンサート」でベルガマスク組曲を弾きました。気心知れた先生方や先輩も出演されていたので、舞台袖での準備や打ち上げも楽しく過ごせました。ベルガマスク組曲。この曲はなんと15年の歳月を経て完成されたらしい。と聞くと、渾身の力作であるように思いますが、実際はとてもイマジネーションに富んだ新鮮な曲で、まるで一瞬の印象を得て一気に書き上げられたような感じさえします。僕はベルガマスク組曲にはドビュッシー自身のパーソナルな記憶や思い出が投影されているのではないかと思います。彼はきっとこの曲が好きだったに違いない。だから折にふれて楽譜を引っ張りだし筆を加えたのでは。まるで色あせた写真をふと手にとって、学生時代にタイムスリップするように。

コンサートが終わると、当然のごとくほっとします。日曜日の今日は夕方にレッスンを終えて、近所の酒屋に行きました。何を飲もうかなと迷った末、手頃なスコッチウイスキーを買いました。いつもより早めに食事をして、いつもより無駄に時間を使いました。風呂もいつもよりは熱め。部屋には不釣り合いだけれど、コンサートで頂いた花束が贅沢に飾ってあります。至福の一時。

生徒の親御さんが終演後の写真を送って下さいました。あいれふホールは来年3月25日に開催する発表会の会場です。その時は若いみんなに活躍してもらいましょう。