ドイツ旅行をしてきた知人が、さっと鞄の中から取り出したこれ。見た瞬間に、懐かしい香りが蘇ってきました。このニーダーエッガー社のマジパン、僕が学生時代を過ごしたリューベックの名物なんです。ニーダーエッガー社はリューベックの老舗お菓子会社。ここのマジパンは、練り込まれたアーモンドにチョコレートでコーティングしてあります。新味の開発にも熱心です。入っているのはラム×トリュフ、オレンジ×リキュール、アルマニャック×プレーン、ウィリアムス×キリスト?最後のやつは分からない。とにかく4種類でした。そして包装は、メルヘンな伝統を守りつつも、スタイリッシュなんです。市庁舎の隣にある本店は、いつも観光客でごった返して、デパ地下並みの凄い回転で売れていました。こんなお菓子会社、ドイツは他にないんじゃないかな。マジパンって、日本人には馴染みがないですよね。初めは、なんだこりゃと思ったけれど、リューベックを離れる頃には結構好きになっていたんですね。凝りすぎない外見と、上品な甘さがいい。そして、手に取った時にふと街の情景を思い出すのがいい。これと言ってものがない土地で、唯一重宝したお土産でした。幸運の香りは、残り3つです。
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